熊本大学大学院生命科学研究部 神経精神医学分野:神経精神科

診療科長の挨拶

患者さんの社会復帰につながる個別性を重視した医療を

 速いもので、就任時にホームページを改訂し、ご挨拶を書かせていただいてから4年が経とうとしています。そこでは、「病態の解明がさかんになっている自閉症を中心とする発達障害、新しい薬物療法と生活支援により社会復帰が主要な治療目標となった統合失調症、とりわけ最近の自殺の増加で注目をされているうつ病、社会問題にもなっている認知症と、最近の精神医療の現場は大忙しです。精神科医が脚光を浴びたり多忙を極めたりする世の中は、けっして幸せな社会情勢であるとは思えませんが、・・・・・」などと述べましたが、その後も同じ状況が続き、精神医療に対するニーズは増すばかりで、社会情勢が好転する兆しもありません。このような状況のなかでも、大学における精神医学講座の役割は、教育、研究、臨床の3本柱であることは言うまでもないことですが、私はその中でも人材育成を重視しています。.精神科医になって10年以内、すなわち後期研修や大学院での研究を通じての経験が、地域医療を担う指導医の育成、新たな精神医学の課題に立ち向かう研究マインドの形成にはたいへん重要であると考えています。

 また、精神医療を担う同志であるコメディカルの育成も、同様に教育機関としての大学精神科の重要な役割です。若手の精神科医にとっても、後期研修のうちから多職種とのチーム医療を経験することは、貴重な機会となるはずです。人材育成さえきちんとできれば、研究を担う人材も自然に増えてくると思います。
まだまだ不十分ですが、現時点でも認知症/高次脳機能障害、うつ病/自殺予防、児童・青年期、精神生理のグループが活発に研究を展開し始めています。社会人枠も含めて大学院生は10名を超えました。臨床面では、公立病院や民間精神科病院、精神科クリニックや他科の医療機関と密接な連携を構築していることが特徴です。

 後期研修中は、大学病院以外に複数の公立病院と民間病院での臨床を経験するプログラムになっていますが、現時点で県外を含む4つの公立病院と3つの民間病院で16名が研修中です。
また、当科には熊本県認知症疾患医療センターと熊本県高次脳機能障害支援センターが設置され、研究も含めて地域の病院やクリニックと地域ネットワークを構築し、一部は熊本モデルとして全国に広がりつつあります。

 人材育成には、時間もエネルギーも必要です。今後も地域の病院やクリニック、行政、ならびに一般住民のみな様にもご協力、ご支援をよろしくお願い申し上げます。また、熊本の美しい自然とこのような恵まれた環境の中で、精神科臨床と精神医学を学びたいという志を持った若いみなさんが仲間に加わって下さることを心から願っています。

熊本大学大学院 生命科学研究部 神経精神医学分野 教授
熊本大学医学部附属病院 神経精神科科長

池田 学

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熊本大学医学部附属病院 神経精神科 医局 〒860-8556熊本市中央区本荘1-1-1診療のご予約・お問い合わせは、熊本大学医学部附属病院 外来予約センターTEL.096-373-5973(受付時間:午前9時〜午後5時)

私たち熊本大学神経精神科は、社会問題にもなっている認知症、最近の自殺の増加で注目をされているうつ病、自閉症を中心とする発達障害、新しい薬物療法と生活支援により社会復帰が主要な治療目標となった統合失調症、などを取り扱う精神科医療専門の診療科です。当科では、バランス感覚のとれた優秀な若手精神科医の育成を目指しています。県内外の関連病院の全面的な協力のもと、様々な精神科医療の現場を経験できる研修システムを構築しています。研究に関しては、様々な場所で臨床ならびに研究のキャリアを積んだ教官のもと、若い先生方の研究意欲にも幅広く対応できます。