当科奥村武則センター長(基幹型認知症疾患医療センター)の論文がPsychogeriatrics誌に掲載されました。本研究では、認知症サポートチーム(DST)の支援を受けた高齢入院患者を対象に、過去のDST介入歴と再入院時の臨床経過との関連を検討しました。その結果、過去にDST支援を受けた患者では再入院時の在院日数が短い傾向を認めました。また、血清アルブミン値、身体拘束の有無、独居の状況も在院日数と関連していました。さらに、傾向スコアマッチングによる背景因子の調整後も、DST支援歴のある患者では在院日数が有意に短いことが示されました。これらの結果から、認知症高齢者に対するDSTによる多職種支援は、入院中のケアのみならず、その後の入院経過にも好影響を及ぼす可能性が示唆されました。本研究は、高齢者医療における多職種連携の重要性を支持する知見であり、今後の医療・介護連携体制のさらなる充実に寄与することが期待されます。